自然派ワインとフィリップ・パカレ

2019/11/28

近年、「自然派ワイン」の専門店やイベントなども増え、耳にする機会は非常に多いですよね。

自然派ワインとは何かというと、実は明確な定義というものはありません。

様々な認証団体がそれぞれの基準で認定していたりはしますが、認証を受けなければ行けないかと言うと必ずしもそうでもありません。

自然派ワインは「ヴァン･ナチュール」や、日本では「ビオワイン」(フランス語と英語を組み合わせた用語)などと呼ばれ、ブドウ栽培の際に無農薬や減農薬農法を採用したり、ワイン醸造の際に酸化防止剤のＳＯ２を使用しない、天然酵母を使用する、などの方法をとるワインをさしています。

自然派だから美味しくなるかというとそうではなく、農薬や酸化防止剤を添加しない事で、害虫や雑菌汚染のリスクは大きくなり、かえってクオリティを格段に落としてしまう生産者も少なくありません。

「フィリップ・パカレ」はそんな非常に難易度の高い自然派なワイン作りの代表格です。

以前ブログでも記事にさせて頂いた伝説的な生産者「プリューレ・ロック」で醸造長まで努め、独立するやあっという間に名声を築き上げた有名生産者です。

自然派ワインの祖とも言える「ジュール・ショヴェ」の最後の愛弟子と言われる「フィリップ・パカレ」は、醸造工程での酸化防止剤不使用を徹底します。

酸化防止剤を使わない代わりに炭酸ガスを使用する事で酸素との接触を避け、攪拌する際にも、酸素に触れないよう密閉したまま樽を転がすなどの工夫もしています。

大変な労力ではありますが、そうした数々のこだわりや工夫により、フィリップ･パカレのワインは非常にクリーンでピュアな果実を感じられます。

その高いクオリティは「自然派ワイン好き」に限らず、ワイン界全体からの評価を受け、自然派ワインの代表格に上り詰めました。

考える事をやめず進化し続ける自然派ワイン。

フィリップ･パカレを是非！