エルヴェ･ジェスタンとハンブルドン

2019/11/15

24才にして10大シャンパーニュメゾンの一つ「デュヴァル・ルロワ」の醸造長になった天才醸造家「エルヴェ･ジェスタン」

自然派農法であるビオディナミをシャンパーニュに導入した先駆者としても知られています。

デュヴァル・ルロワの醸造長を退任した後も、名だたるシャンパーニュのコンサルタントとして活躍し、天才コンサルタントとしていまやシャンパーニュファンでは知らない者はいないほどのスターとなりました。

エルヴェ･ジェスタンは1世紀前とは地球も変化しているのだから、自然農法であるビオディナミも変化していかなければならない。また、栽培においてのビオディナミだけでなく、醸造においても同様の考え方を用いて実践することが必要である、としています。

ビオディナミ栽培は葡萄が何を求めているかを知ることから。

醸造はモストやワインが何を求めているかを知ることから。

エルヴェ･ジェスタンは醸造に関しての考え方はある意味変人的なものがある天才醸造コンサルタントですが、その天才がシャンパーニュ以外の土地で関わっているのが、

イギリスの「ハンブルドン」です。

イギリスはワイン産地としては比較的最近注目され始めた産地です。

冷涼すぎてブドウの栽培には向かない土地でしたが、近年温暖化により、ブドウ栽培が出来る気候に変化して来ました。

スパークリングワインにとっては栽培できる限度の冷涼気候は最適な気候で、シャンパーニュ地方はまさにその冷涼気候の恩恵を受けていましたが、近年の温暖化はシャンパーニュの生産者達を悩ませているとのことです。

そこで注目されるのがイギリスです。

気候が整ってきただけでなく、実は土壌についても、シャンパーニュのコート･デ・ブランと同様、チョーク質の理想的な土壌を持っています。

ハンブルドンはその理想的な土地に最新鋭の設備を揃えました。

あとは醸造のノウハウさえあれば完璧という環境で天才コンサルタント「エルヴェ・ジェスタン」が指導にあたり、まさにパーフェクトなスパークリングワインを産み出しました。

事実、有名なマスター･オブ・ワイン達が勢ぞろいしたブラインド･テイスティング企画で、ハンブルドンはポル・ロジェやテタンジェを押さえて最高得点を獲得しています。

完璧な環境から非常に高いクオリティのスパークリングワインを産み出すハンブルドン。

今でこそカジュアルな価格で飲む事が出来ますが、いずれは価格が高騰していくかもしれません。

今の内に是非。

NV プルミエール・キュヴェ・スパークリング（ハンブルドン）

NV クラシック・キュヴェ･ロゼ（ハンブルドン）