【新入荷】 泡の無いシャンパーニュのワイン
2018/03/06
シャンパーニュ地方で造られる、世界で最高のスパークリングワインがシャンパーニュ。
お値段も、他の土地のスパークリングワインと比べると上のランクとなっています。
そんな土地で、泡の無い、スティルワインが造られているのをご存知でしょうか?
それが、コトー・シャンプノワ。
今回新しく入荷したのはそんな、ブリューノ・パイヤールのシャンパーニュと、コトー・シャンプノワのヴィンテージ違いで2008,2009,2010です。
コトー・シャンプノワは、赤、白、ロゼが可能で、ヴィンテージは入れなくても、入れても良い、というかなり特殊でゆるい規定に基づいています。
シャンパーニュに必要な3年(ミレジメ)の熟成期間も必要ありません。
実際に日本で買える有名生産者のボトルにはほぼヴィンテージが入っていますが、フランス国内で消費されるボトルはほとんどヴィンテージが入っていないようです。
シャンパーニュの造り手の気持ちを考えると、泡入りのシャンパーニュを造りさえすれば、世界比較で他の生産者の何倍も高い値段で売れるのですから、なぜ売りにくいスティルを造るのでしょうか?
ボトルに詰めさえしてしまえば国内で5000円以上はしてしまう高級なワインの生産地では、生産者達は晩酌に何を飲めばいいのか?
そうなんです、今でこそシャンパーニュはスパークリングワインの産地ですが、歴史をさかのぼれば当然ながらスティルワインを造っていました。
そんな歴史を踏まえ、自分たちで飲むための地酒という位置づけなんですね。
そんなわけで、今回の入荷分の口元を見ると、シャンパーニュに使う大きなキャップシールを流用して普通のコルクを打ったボトルにかぶせているため、妙につぶれているのがわかりますね。
左がコトー・シャンプノワ。
右は、同じメゾンのシャンパーニュ。1990年のブラン・ド・ブランです。
さて、ここからちょっとマニアックな質問。
コトー・シャンプノワには赤がほとんどで、白が珍しいのですが、それはなぜでしょう?
ヒントは、この地で造られているワインの特別な造り方。
おわかりでしょうか。
シャンパーニュでは赤ワインと白ワインを混ぜるロゼの造り方が認められているのが、この地で赤のスティルが多く造られる理由のひとつです。
白が余ればシャンパーニュに仕立てられますが、赤が残ってしまった場合には、スティルワインにするしかありませんね。
加えて、造り手が飲む地酒としては、白はシャンパーニュでおなかいっぱいなのではないでしょうか。
シャンパーニュを造っていたって、赤ワインを飲みたい時には飲みたいはず?
こちらは筆者の想像ですけどね。
さて、今回入荷したのは、珍しい白のコトー・シャンプノワ。
そして、ヴンテージ付きな上で、3ヴィンテージの縦飲み状態での入荷です。
商品の詳細は店舗までお問い合わせください。
- 2008 コトー・シャンプノワ/ ブリューノ・パイヤール
- 2009 コトー・シャンプノワ/ ブリューノ・パイヤール
- 2010 コトー・シャンプノワ/ ブリューノ・パイヤール
- 1990 ル・メニル・ブラン。・ド・ブラン/ ブリュノ・パイヤール