シラーの熟成
2018/03/05
先日、コート・デュ・ローヌ地方のとても珍しいワインが手に入ったので、
友人とワールドカップを見ながらワイン会を行いました。
ワインは1967年シャプティエのエルミタージュ!
シャプティエはギガルと並ぶコート・デュ・ローヌ地方の最高峰の生産者のひとりです。
シャプティエのエルミタージュには単一畑のレルミットやパヴィヨンなどが有名ですが、
特に畑名の表記はなく、ただのエルミタージュでした。
ラベル、キャップシールともにカビが生えていましたが、
コルクの盛り上がりもなく、液面も問題なく状態に関しては期待できました。
実際、抜栓してみたら、予想以上にコルクが大きく、
しっかりと瓶にしめつけられていて、かなり力を要しました。
もちろん、折ることなく抜栓できてホッとしました。
抜栓すると、すぐに香りが立ち込めました。
それは自分のあまり経験したことのない、とてもいい香りでした。
これまで、この1960年代のワインは
ボルドーやブルゴーニュは沢山飲んだことがありましたが、
自分があまり興味がなかったのか、ローヌに関してはほぼ飲んでいませんでした。
個人的には、香り、味わい共に単調になるのではないか?などと
勝手に思い込んでいましたが、それを素晴らしく裏切ってくれました。
40年以上も経過しているのですが、
熟成に由来する湿った苔やトリュフなどの香りはなく、
落ち着いたカラメルや焼き菓子、ロースト香、綿菓子などの甘味のある香りが支配的!
しかも嫌らしくなく心地よい。
味わいもタンニンなどが綺麗に溶け込んでいて舌触りも滑らかと、
本当に素晴らしいバランスでした。
友人もとても気に入ってくれたし、充実したワイン会でした。
このような、素晴らしい熟成を遂げたシラーは
ブルゴーニュ好きな方でも絶対好きな味わいだと思います。
市場ではなかなか探すことが難しいですが、頑張って勉強していきたいと思います。